人間の家族同様にペットを可愛がっている人にとっては常識かもしれませんが、世の中にはペット保険というものがあります。これはペットがケガや病気になったときにかかった治療費をカバーするもので、大手保険会社からさまざまな商品が販売されています。15歳未満の人口よりもペット飼育数のほうが断然多い時代だからこそペット保険が必要です。
今や常識ペット保険
ペット保険加入率
人間と異なりペットには公的な健康保険制度がありません。したがって動物病院は全て自由診療であり、治療の内容によってはかなり高額な医療費がかかるケースも出てきます。とくに何らかの慢性疾患に罹ってしまった場合には継続的な通院が必要になるので医療費の負担も大きくなります。家族同様の存在ですから治療にかかる費用を惜しむことはないにしても、保険に加入していればお金のことを気にせずに治療に専念することができます。ところが日本でのペット保険加入率は極めて低く、わずか数%程度となっています。ペット保険先進国であるヨーロッパ各国では軒並み数十%となっており、スウェーデンでは80%を超える加入率です。
ペット保険のメリットとデメリット
ペット保険のメリットとデメリットについて確認していきます。まずはメリットからです。当然ですが最大のメリットは病気のリスクに備えることができるということです。ペットの調子が悪そうなときに、診察代を気にせず動物病院に連れて行くことができるなら保険に加入している意味があります。またペット保険には人間の保険同様に様々な特約が付いている商品も多く販売されています。これもペット保険のメリットといえます。
代表的な特約は「賠償責任特約」です。これは飼育しているペットが他の動物ないし人間に対して噛み付くなどの行為の結果、怪我をさせた場合の相手に治療費等を保障する特約です。思わぬところで高額な請求を強いられる可能性があるシチュエーションですから、ぜひ備えておきたいところです。そのほかにも何頭かのペットが同時に加入していると「多頭割」のような割引制度があることもあります。またペット保険にはいくつかのコースがあります。たとえば「70%コース」なら実際にかかった治療費の70%まで保障して「3割は自己負担」という形の保険です。この割合は複数設定されています。もちろん保険でカバーしてもらえる範囲が広ければ保険料も高くなります。
次にデメリットを確認していきます。人間には貯蓄型の保険がありますが、ペット保険はほぼ全てが掛け捨てタイプのみです。また契約期間も1年ごとの自動更新というタイプが多く、加入年齢制限もあります。将来保険料が上がっていくタイプの保険もあります。
(まとめ)ペット保険加入の注意点
可愛いペットのもしもに備えるペット保険のメリットとデメリットのついて確認しました。ペット保険は、これからも長く健康な生活を共に送ることができるようにしてくれるものです。ただし人間の保険同様、契約時には保障内容の確認と保険料の確認を怠らないように気をつけます。目先の保険料だけで決めてしまうと、いざ保険が必要となったときに「保障の範囲外」となってしまう可能性もあります。